私はもともとチョコレートが大好きで、毎日のようにお菓子を食べていました。
コンビニやスーパーで気軽に買える手軽さもあり、気づけば「お菓子を食べない日がない」状態が続いていました。
そんな私が、ここ数か月でお菓子を完全にやめました。
きっかけはチョコレートの値上げと、年間の支出を改めて計算してみたことでした。
カカオショックで「チョコは贅沢品」になりつつある
背景にあるのは、カカオショックと呼ばれるカカオ豆の国際価格高騰です。
国際カカオ機関(ICCO)のデータによると、2022年まで1トンあたり2,000ドル台で安定していたカカオ豆は2024年から急騰し、2025年1月には過去最高となる1トンあたり10,709ドルを記録しました。これは数年前のおよそ4倍の水準です。
カカオの先物価格そのものは2026年に入って急落し、3月時点では約3,240ドル/トンと、ピークの3分の1程度まで下がっています。
ただし、メーカーは高値で仕入れた在庫を抱えているため、店頭価格への反映は2026年後半から2027年以降になるとみられています。当面チョコレートは「高いまま」が続く見通しです。
帝国データバンクの調査では、2026年バレンタインのチョコレートは1粒あたりの平均価格が436円となり、2年連続で過去最高を更新。同じパッケージで比較すると、前年から7.2%の値上げです。
板チョコもかつては50gが標準でしたが、いまは40g台前半が主流。価格上昇と内容量減少を合わせると、1gあたりの単価は5年前の1.4〜1.6倍まで上がっているとの試算もあります。「なんとなく量が減った気がする」のは、気のせいではありませんでした。
参考
・カカオショックとは 原因とチョコレート値上げの影響は?(エレミニスト)
・2026年バレンタインチョコレート価格調査(帝国データバンク)
価格は上がり、量は減る。
そんな状況の中で、毎日お菓子を買う習慣そのものを見直すことにしました。
お菓子代を計算してみたら年間12万円だった
私は毎日だいたい300円から400円ほどのお菓子を買っていました。
これを単純に計算すると
1日 約300〜400円
1ヶ月 約1万円
1年 約12万円
という金額になります。
「たかがお菓子」と思っていた出費ですが、年間で見ると12万円。
この金額を見たときに、ふとこう思いました。
それなら、この12万円を別のことに使ったほうがいいのではないか。
私は現在、毎月30万円の投資を続けており、1円でも余剰資金を増やしたいと思っています。
お菓子をやめるだけで年間12万円の資金が生まれるのであれば、これは非常に大きなことです。
年間12万円を年利4%で運用したら10年・20年・30年後にいくらになるか
「年間12万円なんて大した金額ではない」と感じる方もいるかもしれません。
そこで、お菓子をやめて浮いた12万円を毎年インデックス投資に回し、年利4%(保守的なシナリオ)で複利運用した場合の試算をしてみました。
| 運用期間 | 積立元本 | 運用益 | 合計(評価額) |
|---|---|---|---|
| 10年後 | 120万円 | 約24万円 | 約144万円 |
| 20年後 | 240万円 | 約117万円 | 約357万円 |
| 30年後 | 360万円 | 約313万円 | 約673万円 |
※年1回末積立・年利4%で複利計算した試算値。税金・手数料は考慮していません。
30年後には元本360万円が約673万円になり、運用益だけで300万円を超えます。
30年というと長く感じるかもしれませんが、毎日お菓子を食べ続けてきた習慣を、毎日インデックス投資に置き換えるだけで生まれる金額です。
「毎日のお菓子代」と「老後の資産」が地続きであることに気づくと、レジ前のチョコレートを見る目も変わってきます。
砂糖をやめてからの体調変化と、研究でわかっていること
実際にお菓子をやめてみると、デメリットはほとんどなく、むしろ体調面では良い変化を感じています。
まず寝つきが良くなりました。
夜になると自然に眠くなり、以前よりスムーズに眠れるようになりました。
そして、朝起きるのも楽になりました。
さらに驚いたのは肌の調子です。
お菓子をやめてから、お肌の調子がとても良くなりました。
これらは私の主観的な感覚ですが、研究の世界でも、砂糖の摂りすぎは幅広い不調と関連していることがわかっています。
WHOが推奨する砂糖の摂取量は1日25gまで
世界保健機関(WHO)は2015年のガイドラインで、健康のために遊離糖類(添加糖)の摂取量を1日25g(小さじ約6杯)までに抑えることを推奨しています。
板チョコ1枚にはおよそ20〜30gの砂糖が含まれており、これだけで1日の目安量に到達します。
500mlの炭酸飲料1本に50〜60gの砂糖が入っていることもあり、お菓子と飲み物を組み合わせる日常を続けていると、簡単に基準を超えていきます。
砂糖は45の有害な健康アウトカムと関連していた
2023年に医学誌『BMJ』に掲載された大規模なアンブレラレビュー(73のメタ解析を統合した研究)では、砂糖の摂取量と45の健康アウトカムに有意な悪影響が確認されています。
具体的には、肥満、2型糖尿病、心血管疾患、痛風、脂肪肝、う蝕(虫歯)、一部のがんなどです。
この論文の結論として推奨されているのも、添加糖(フリーシュガー)の摂取量を1日25g未満に抑えることでした。
「お菓子は嗜好品」と思っていましたが、データを見ると、生活習慣病の入口にもなりうる嗜好品でした。
参考
・砂糖の摂取量増加は健康に様々な悪影響を及ぼす(日経メディカル)
「血糖値スパイク」が肌・睡眠・気分に影響する
もう一つ参考になったのが、ジェシー・インチャウスペ著『人生が変わる 血糖値コントロール大全』(かんき出版)です。
著者は生化学修士で、自身に持続血糖測定器(CGM)を装着し、何を食べると血糖値がどう動くかを可視化してきた方です。
本書で説明されているのは、空腹時に菓子パンや甘いお菓子を食べると血糖値が急上昇・急降下する「血糖値スパイク」が起き、これが疲労感、眠気、肌荒れ、不眠、気分の落ち込み、糖化(老化)などにつながるという内容です。
断糖のような極端な方法ではなく、食べる順番(食物繊維 → タンパク質 → 炭水化物)や食後の軽い運動など、続けやすい工夫が紹介されているので、抵抗感なく日常に取り入れられます。
もう1冊、白澤卓二医師の『「砂糖」をやめれば10歳若返る!』(ベスト新書)も、お菓子の習慣を見直すきっかけになりました。
「砂糖はマイルドドラッグ」という強めの表現で、なぜやめにくいのか・やめると何が変わるのかが、栄養学とアンチエイジングの観点から書かれています。
40代以降の自分の体と長く付き合っていくなら、お菓子の量だけは早めに整えておきたいと感じる1冊でした。
支出を減らすことは収入を増やすより簡単
資産形成を考えるとき、多くの人は収入を増やすことを考えます。
もちろん収入アップも大切です。
しかし実際には、支出を減らすほうがはるかに簡単です。
収入を増やすには
・転職
・副業
・スキルアップ
など時間や労力が必要になります。
一方で支出の見直しは、今すぐにできることが多いです。
今回のようにお菓子をやめるだけでも、年間12万円の支出削減になります。
さらにそれを運用に回せば、30年後には約673万円。
こうした小さな改善の積み重ねが、長期的には大きな差になります。
本当に必要な支出なのかを定期的に見直す
お金の使い方は、習慣になっていることが多いです。
特に食べ物や日用品などは、無意識に買っていることもあります。
そのため、定期的に家計を見直すことが大切だと思っています。
その支出は本当に必要なのか。
なくても困らないものではないのか。
こうした視点で見直していくことで、自然と無駄な支出が減っていきます。
収入を増やすことも大切ですが、まずは支出を整えること。
それだけでも、家計と体調はゆるやかに変わっていきます。

