42歳・初産・自然妊娠。データで見る「高齢出産」のいま

高齢出産




42歳になって、はじめての妊娠がわかりました。初産で、自然妊娠。不妊治療はしたことがありません。いまは妊娠5週目。先日の健診で、小さな心拍を確認できました。

「42歳で、初産で、自然妊娠」――この三つを並べると、ネットには不安をあおる言葉・情報ばかりが返ってきます。けれど私は、高齢出産をポジティブな側面から捉えたいです。ネガティブな情報を目にすることの利点はありません。せっかくですから希望を持って、今この瞬間を楽しみたいです。

「高齢出産」とは?

日本では、日本産科婦人科学会が「35歳以上の初産婦」を高年初産と定義しています。これが、いわゆる「高齢出産」の医学的な目安です。

📌 ここがポイント

この「35歳」という基準、じつは1993年までは「30歳」でした。生活環境の改善や医療水準の向上を受けて、35歳へと引き上げられたのです。つまり「高齢出産」という言葉の境界線そのものが、時代とともに後ろへ動いてきた。それだけ、より高い年齢での出産が当たり前になってきた、ということでもあります。

データで見る、出産年齢の50年

厚生労働省「人口動態統計」によると、第1子を産むときの母親の平均年齢は、この約50年で着実に上がってきました。1975年には25.7歳でしたが、2024年には31.0歳5.3歳も上がっています。

第1子出生時の母の平均年齢の推移(1975年25.7歳→2024年31.0歳)
第1子出生時の母の平均年齢の推移(厚生労働省「人口動態統計」をもとに作成)

そして、もうひとつ。35歳以上での出産は、2022年には全出生数の約3割を占めるまでになっています。40代の初産も決して珍しくはなく、40〜44歳での第1子出産は、2023年だけで約1万6千人。私が立っている場所には、同じ年に同じ一歩を踏み出した人が、これだけたくさんいるのです。

「高齢出産」は、もう特別なことではない

こうしてデータを並べてみると、見えてくることがあります。出産年齢は社会全体で上がり、「高齢出産」と呼ばれる年齢で子を授かる人は年々増えている。医療も検査も、この数十年で大きく進歩しました。高い年齢でも、健やかに出産している人は、いまこの瞬間にたくさんいる――それが、いまの日本の姿です。

「高齢出産」という五文字は、どうしても重たく響きます。でもその中身は、「みんなが少しずつ、無理のないタイミングで親になっている」という、ごく自然な変化の積み重ねでした。言葉の重さに、私の気持ちまで引っぱられる必要はないのだと思えました。

わたしの場合 ― 5週目、心拍が見えた日

先日の健診で、エコーのモニターに小さな点が映り、そのなかで心臓が動いているのが見えました。まだ5週。豆粒のような大きさです。それでも、たしかにそこで生きている。言葉にならない静かな気持ちで、しばらくモニターを見つめていました。

特別なことをしたわけではありません。ただ、いつもどおりの静かな毎日を続けていただけ。だからこそ私は、これからもデータを冷静に味方につけながら、過度に怖がらず、過度に楽観もせず、目の前の一日一日を丁寧に重ねていきたいと思っています。

この時期に授かったことの、もうひとつの意味

ここまでは、事実(データ)の話でした。でも私は、数字だけでは掬(すく)いきれないものも、静かに信じています。

東洋の考え方――算命学にしても、数秘術や宿曜にしても――その根っこには、「すべてのものには、それにふさわしい時(とき)がある」という感覚が流れています。種が芽吹くのにも、花がひらくのにも、巡り合うべき季節がある。子を授かるということもまた、暦の上の数字どおりではなく、その魂とめぐり合う「機(き)」が熟したときに、そっと起こるのだと思うのです。

そう考えると、「高齢出産」は遅れてやってきたものではないのかもしれません。この子は、私の人生がじゅうぶんに耕され、受けとめる準備の整うこの時を、ちゃんと選んで来てくれた。早すぎず、遅すぎず、ふたりにとって、ちょうどよい「天の時」だった――いまの私は、そんなふうに受けとっています。

だからもし今、同じように年齢のことで不安になっている人がこの記事を読んでいたら――どうか、事実のほうも、そしてめぐり合わせのほうも、いちど静かに見つめてみてください。あなたのもとへ来ようとしている命は、ほかのいつでもない「いま」を選んでいます。その道を歩いている人は、あなたが思っているよりずっと多く、そして、その一つひとつに、ちゃんと意味があるのだと思います。


【出典】高齢出産(高年初産)の定義:日本産科婦人科学会/第1子出生時の母の平均年齢・年齢別出生数:厚生労働省「人口動態統計」(2024年・2023年・2022年)。数値は概数を含みます。本記事は筆者個人の記録であり、医学的判断は主治医にご相談ください。



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