インドを歩く #1 なぜインドなのか

インド旅行記

久しぶりの海外、そして“行き先はインド”

10月に8日ほど海外旅行に行った。
コロナの間はずっと日本にいたから、海外に出るのは実に6年ぶり。
行き先は「インド」。
理由はいくつかあった。

インドに住む人との偶然の縁

職場で出会った方が、インドと日本を行き来していると知った。
「いつでも来てくださいね」と言ってくれたその一言が心に響いた。
これまで“インドに旅行に行った人”は多かったけれど、
“インドに住んでいる人”と知り合ったのは初めてだった。
その瞬間、「行きたいな」と素直に思った。

コロナも落ち着き、彼女がいつまでインドに滞在しているかもわからない。
行けるうちに行こう。
そう思った私は、その流れを止めたくなくて、すぐに航空券をおさえた。

大学生のころの印象

インドとの出会いをたどると、大学時代にさかのぼる。
同じサークルの友人が2人でインドに旅行へ行ったのだ。
「すごいな〜」としか言えなかった当時の私。
同じ時期に私自身は香港へ行っていたけれど、
インドと香港ではまるで世界が違う気がした。
帰国した2人が口をそろえて「人生が変わった」と言ったのを、
今でも鮮明に覚えている。
それほどに“何かがある国”として、私の心に刻まれた。

行けなかった過去

新卒の頃、SEとして入社した会社には、
新人のうちにインドへ1か月研修に行ける制度があった。
30人限定の企画に、私は迷わず応募した。
けれど面接で落ちてしまった。
提出が締切ギリギリだった私と、初日に出した友人たち。
結果は当然、友人が合格。
彼らがインドで過ごす1か月を、私はうらやましく眺めていた。
あのとき行けなかったインドが、ずっと心のどこかに残っていた。

今、ようやくその扉を開けるとき

そんなわけで、インドはずっと私にとって特別な響きを持つ国だった。
「いつか行きたい」と思いながら、6年の時が過ぎた。
だから今回は、ただの旅行ではない。
あのときの“行けなかった自分”と“行きたかった気持ち”の続きを、
ようやく迎えに行くような旅。

次回は、羽田からデリーへ──旅の始まりの日について。

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